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  3. 内閣府が家庭向けに作った魔法のシートとは?

内閣府が家庭向けに作った魔法のシートとは?

作戦会議

家庭や仕事、社会で男女が均等に活躍できる環境づくりを目指す取り組みの一環として、内閣府の「男女共同参画局」が作成した家庭用のシートがあります。

それが、「〇〇家作戦会議」です。

ここでは、〇〇家作戦会議シートの概要や目的、使うメリットや具体的な活用方法についてまとめました。
夫婦円満・家庭円満をキープする、より良いものにするためにもぜひ参考にしてみてください。

「〇〇家作戦会議」とは

2016年に内閣府の男女共同参画局が作成した、家庭向けのワークシートです。
夫婦でお互いの素直な気持ちや家庭に対する意見を出し合って、課題解決に向き合うことを目的に作られました。

ワークシートは1から4のステップに分かれており、シートに従ってお互いの本当の気持ちを書き出すことで、、改善策を見つけられるようになっています。

日々の暮らしの中で、「家事分担はこうしたい」「休日の過ごし方で意見が違う」「子供の教育について話す機会がない」など、それぞれに考えがあるのに、相手に遠慮したり話すきっかけがなかったりして、気持ちを上手く伝えられていない、とモヤモヤしていることはありませんか。

〇〇家作戦会議は、そんな夫婦の悩みを解決するために、お互いの「本音」を引き出せる魔法のシートです。

「〇〇家作戦会議」の入手方法

内閣府の公式サイトよりPDFダウンロードや印刷ができるほか、各市町村の公式サイトで取り上げている場合もあります。
まずはお住まいの地域の役場の公式サイトを探してみると良いでしょう。
ブラウザからの検索で、画像として入手することも可能です。

「〇〇家作戦会議」の利用メリット

自分が思っていることを相手に伝えられずにモヤモヤ・イライラしていることも、シートを活用すればすんなりと話ができるようになります。

また、夫婦についてだけでなく、これからの家族や仕事、子供のことについてなど、未来について話すきっかけが作れます。

「〇〇家作戦会議」のステップまとめ

シートを入手できたら、さっそく夫婦で使ってみましょう。
ここでは、「〇〇家作戦会議」の4つのステップに分けて使い方を解説していきます。

1.お互いの本音を話してみる

まずは、話し合いのウォーミングアップです。
ステップ1では、自分の1日を「ひと言の感情」で表す言葉が並べられており、当てはまる本音に〇をつけられるようになっています。
例えば、私の1日は「楽しい・忙しい・充実している・辛い・ゆったり・疲れる」といった具合です。

そのあとに、質問への回答を埋める空欄が設けられており、それぞれの本音や気持ちを書き記せるようになっています。

本当はもっと〇〇がしたい、パートナーの〇〇には感謝している、欲を言えばもっと「家事に関わってくれると・仕事を頑張ってくれると、育児に関わってくれると・二人の時間が持てると」うれしいと、質問に回答するだけで意見を出し合えるようになっています。

お互いが質問に答え、空欄を埋めたら、書いた内容を読み上げてみましょう。
お互いの答えを聞いてみると、意外に知らなかった相手の気持ちが見えてきます。

それを踏まえて、お互いが感想を伝えましょう。
〇〇家作戦会議の目的は、お互いの考えをシェアして本音を知らせることです。

具体的な解決策はあとのステップで考えていくので、まずは相手の意見や気持ちを知ることに集中します。
「こんなことを言ったら、相手の機嫌が悪くなるのではないか」
「けんかになってしまわないか」とためらわず、まずはざっくりでも良いので書き出してみてください。

案外、「私もそう思っていた」「同じ考えだったんだ」という発見に繋がるものです。

2.夫婦の現状を再確認する

次は、夫婦2人のそれぞれの暮らしを振り返って、将来の理想の暮らしについて考えるステップです。
「現在」と書いてあるグラフには、普段の1日の時間の使い方を記入していきます。

その下に、「本当はこんな風に時間を使いたい」「こんな風に暮らせるようになりたい」という、理想のグラフを示します。

理想の暮らしを早く実現するためには、何年先、十数年先の遠い未来ではなく1年先くらいの「近い未来」を創造して書くのがポイントです。

ざっくりしたグラフで良いので、自分の感じているままに時間の使い方を記入していきます。

2人の現在の時間の使い方を、お互いが知ることで、仕事に割いている時間や2人で過ごす時間が可視化され、理想とのギャップも見えてきます。
理想とのギャップについて話し合ってみることで、新しい発見や意外な気付きを得られることもあるでしょう。

その後、理想の暮らしに近づけるために、パートナーにお願いしたいこと・伝えたいことを書き出していきます。

このとき、パートナーのお願いに違和感や疑問がある場合も、抱え込まずに話し合いを行うことが大切です。

3.家ですべきことの共有方法を考える

ステップ3では、理想の暮らしを実現するために、家事や育児などの分担をどのようにシェアしていくかを考えていきます。

協力体制を可視化するために、まずはそれぞれが、関わる家事・育児に関するパートナーとの理想の割合を出し合いましょう。

「夫が4割、妻が6割」といった具合です。
お互いの日々の仕事量や環境によって、割合は家庭それぞれで異なります。
現状で、相手がどのくらいの割合が理想と考えているかを知ると、ギャップの発見や今後の改善に繋がります。遠慮せずに今の気持ちを書き込みましょう。

その後、家族にとって分担が必要だと思う家事を10個書き出し、現在の分担割合についてメモリグラフを使って確認していきます。
そして、負担に感じている家事には「負担マーク」を、相手に助けてもらいたいと感じている家事には「ヘルプマーク」をつけていってください。

このシートを照らし合わせることで、今のままでは負担が大きいと考えている家事・育児内容や、パートナーに助けてもらいたいと感じている家事を知ることができます。

また、2人で協力して負担しても荷が重いと感じている項目については、第3者の手を借りるのがおすすめです。

家事代行やベビーシッター、清掃サービスなど、思い切ってプロに依頼することで、お互いの不満や負担軽減に繋がります。

4.3年後を想像しながら話し合う

いよいよ作戦会議も最後のステップです。ここでは、自分たち家族の未来について思い描きます。
仕事や子育て、趣味の時間など、「3年後にこうありたい、こうなりたい」という姿を具体的に想像しながら、会話をしていきます。

ワークシートは、キャリアアップや転職、起業など、「仕事に関するカテゴリ」、子供と遊ぶ、夫婦の時間、ひとりの時間、出産などの「家のカテゴリ」、ボランティアや資格取得、趣味、旅行、買い物などの「活動カテゴリ」で分かれています。

カテゴリごとに分類されたイラストカードを参考に、これからの目標や将来について話し合ってみてください。

これまでの3ステップでお互いの考えを知り、話し合ってきた2人なら、3年後の自分たちもスムーズにイメージできていることでしょう。

「〇〇家作戦会議」の注意点

〇〇家作戦会議は理想について話し合う項目があるため、ついよその家庭と比べてしまいがちですが、他人と比べてそれに合わせる必要は全くありません。
本当の家庭の事情なんて、外から見ても分からないもの。

他所を引き合いに出すと、夫婦間に大きな溝や亀裂を生む原因にもなりかねません。
他人とは比べず、あくまでも「〇〇家独自の理想」を想像した上で、今の課題に向き合うことが大切です。

また、〇〇家作戦会議は、あらかじめ決まったテーマに従って話し合うよう設計されています。
まるで議題が設けられた会社会議のよう…と臆してしまいそうですが、本来の目的は夫婦があお互いの考えを知り、本音を話し合うことです。

仕事のように身構える必要はありません。
ちょっとした時間に、気軽な気持ちで実践してみると、フランクな話し合いができるでしょう。

〇〇家作戦会議は、普段はなかなか話し合う機会のない、または真剣に話し合うタイミングがない夫婦にとって、大きな手助けとなります。
家族が笑顔で仲良く暮らすためのコミュニケーションツールとして、ぜひ一度トライしてみてはいかがでしょうか。

家事分担に使える便利なアプリ

〇〇家作戦会議で発見した家事分担の問題。
共働き世帯が増えている現代で、自分やパートナーが、どのくらい家事や育児を負担するかを決めるのは、だんだんと難しくなってきているとも言えます。

そんな悩める家庭に向けて登場したのが、夫婦の家事分担を自動で行えるスマホアプリ「家族会議」です。
世界各国の家事事情に合わせて自動で分担されるようになっているので、公平に担当を決められて、モヤモヤもスッキリ解決できます。

QRコードを使って、その日のパートナーの家事・育児の結果報告も行えます。

使い方も直感的で簡単です。
まずはタイトル画面で・妻のどちらかを選び、夫婦共通のキーワードを決めて設定を行います。

その後、タイトル画面のお題目(家事の種類)から「家事分担」ボタンをタップするだけ。すると、分担割合の基準となる国を決めて、家事を換算した金額を元に自動で家事を分担してくれます。
家事の種類だけでなく、分担する日付をメモしておける機能もついており便利です。

紙に書き出さず、アプリで分担する家事を管理したい方に向いています。