女性にとって一生を左右するような悩みになってしまうこともあるのが子育てです。
独身のときには「早く結婚をして子供を産みたい」「家族の団欒の温かさを実感したい」というような漠然としたポジティブなイメージを結婚に対して抱いているものですが、想像しているのと実際に体験するのとでは全くその印象は異なります。
連日続く子供の夜泣きやうまくいかない食事やトイレのトレーニング、こなしてもこなしても終わらない家事や、愚痴を口にするたびに嫌な顔をする夫。
一つがうまくいかなくなると世の中すべてのことが悪いことのようにも思えてきて、次第に「なんでこんなことしてるんだろう」というような虚しい気持ちになってきます。
年配の育児アドバイザーさんなどに言わせれば「そんなのは誰でも超えてきたこと」なのかもしれませんが、たった今悩みを抱えている自分にとっては周りがどうとかそんなことは関係のないことです。
育児に関する悩みは確かに誰にでもあることです。
ただそこで「もうやめた!」とはできませんから、悩むのはちょっとおいておいて少しでも前向きになれるような考えを目指してみましょう。
子育ての悩みで意外によく聞かれるのが「自分の子供なのにかわいいと思えない」というようなことです。
生まれたばかりの赤ちゃんというのは、とても小さくて見ているだけでもほっとするような存在なのですが、これがある程度大きくなってくると素直に言うことをきかなかったり、どうでもいいようなことで反抗をしてくるようになったりします。
それが繰り返されると、だんたん子供をかわいいと思えなくなり、うるさい、どこかに行って欲しいというふうに思えてきたりします。
そんなときにまず思って欲しいのが「生んだというだけでは一生愛情は続かない」ということです。
それは結婚生活にも言えることですが、結婚したからずっと好きでいられるわけではありませんよね?
子供についても出産というのは一つのきっかけにすぎず、そのあとの人間関係はあくまでも母親と子供の間で築いていくものなのです。
ですので子供に対する直感的な好き・嫌いという感情はおいておき、自分から好きになれるような努力をまずはしてみましょう。
「遠くの親戚より近くの他人」といいますが、人はより多く接する機会がある人の方に好意を持ちやすいものです。
赤ちゃんの時にはそれこそ四六時中一緒にいるものなので、その時間内にできるだけふれあいの時間を増やしていきましょう。
赤ちゃんにとっては生まれたばかりの世界ではせいぜい家の中くらいまでが世の中のすべてになるので、そこで何回親の顔を見るかということが好きになるための接触になります。
赤ちゃんが泣く理由はいろいろですが、とりあえずその不安を埋めてあげられるように接触を増やすことで心理面の安定を与えてあげられるようになります。
ただたんに一緒にいる時間が増えるだけでも、毎日の変化がわかるようになったり、その子なりの特徴を感じることができるようになったりします。
自分の思うとおりにいかないこともよくあるでしょうが、そんなときは相手も一人の人間と思い、その上でどんな関係を二人で作っていくべきかということを考えて接するようにしましょう。